借りぐらしのアリエッティ

人間に見られてはいけない

アリエッティ

前回のトイ・ストーリー3に続いて、連続の映画です。
今回はジブリの最新作、借りぐらしのアリエッティ。
最初の斜め文字は相変わらず映画公式サイトからのまる写しと手抜きですが、ネタバレとか考えると安全策しかないのです(笑)

さて、このアリエッティは知人と一緒に豊洲ららぽーと内のユナイテッドシネマズで観てきました。
先輩のお勧めということで観に行ったのですが、お勧めするだけあり、席が広く観やすかったです。
また、自分たちは一番上の席だったのですが、そこの席が一番見やすい位置という、普通ならば真ん中あたりが見やすいという映画館の常識とはちょっと違う席の配置で面白かったです。
これで後はチュリトスさえあれば最高だったのですが、例の如くチュリトスは置いてなくて少々残念でした。

それでは、映画の内容ですが、一言で言えば静かな映画でしょうか。 

言葉としては他に、奇麗な映画や、美しい映画という言い方もあるのでしょうが、なんかあまりしっくりこなかったので、静かな映画ということにしました。
これは動きの多いトイ・ストーリー3と比べたということもあるかもしれません。
奇しくも、おもちゃと小人というそれぞれ小さい住民の世界を表現している映画なので、比べ安いというのがありますからね。
ただ、扱っている世界は似ていても、その中身は全く違うという印象を受けました。
エンターテイメントでハラハラドキドキの動きの多いトイ・ストーリー3に比べ、美しい映像と音楽のハーモニーが心地よいリラックス感を与えてくれるアリエッティは、目指しているものが完全に真反対でした。
なので、自分としてもどちらが良かったというのを比べようとはしません。
あえて言うならば両方観て下さいとしか言えません。

というわけで、このアリエッティですが、やはり良かったのは舞台と世界観、そしてそれを表現する音楽ですね。
昔ながらのジブリ、特にトトロのような自然と古い家という舞台設定は日本人の心に故郷の懐かしさを感じさせてくれますし、細かいところまで綿密に考えられた世界観は、背景やアリエッティ達の生活の節々に感じることが出来、それに気づくたびにニヤリとさせられます。
特に自分たちの周りにある身近な小さなものが、小人の世界ではまた別の使われ方をしているところを見るたび、なるほどなぁと発想の転換みたいなものを感じることが出来、新鮮な感覚でした。
また、作品のところどころに挿入される音楽はアリエッティの世界観に見事にマッチし、自然いっぱいの風景や、ちょっと古めかしい家の様子と合わさり流れるたびに心癒されました。
そして、それぞれの登場人物たちも非常に良かったです。
まぁ、あまり詳しいことを言うと、ネタバレになるので詳しいことはネタバレありの感想で書きたいと思います。

それで、特に良かったと思うのは音楽でして、どのくらい良かったのかというと……

アリエッティオルゴール

帰りにゲーセンでオルゴールを見つけて、思わず獲ってしまったほど。
オルゴールを見つけた時の財布の中は札が一枚もない状態でしたが、見つけた瞬間コンビニ言って万札下ろしてきましたからね。勢いとは恐ろしいものです(笑)。
ちなみに、かかった費用は2100円……なんか、最近プライズ系ゲームにかけるお金が増えているような気がします。まぁ、このあたりの話はまた後日。

というわけで、思わずオルゴールを取ってしまいたくなるほど音楽は奇麗でした。
一緒に行った知人も、サウンドトラックが是非とも欲しいと言っていたほどでしたからね。
まぁ、残念ながらサントラが映画館で売っていなくて今回は買わなかったようですけど……
とにかく、作品に見事にマッチした素晴らしい曲でした。

それと良かったというと、作品のメッセージをはっきりと示したところでしょう。
この作品の根本にあるのは何であるか、なぜ今この作品を発表したのかを作品何ではっきりと明示させ、観客に分かりやすくしたのは良かったです。
といっても、このメッセージについては今までのジブリ作品でも結構出されていたような気がするので、今さらではありますが、はっきりとそれを明示したのは珍しいのかなと思います。
まぁ、自分はジブリファンというわけではないのでこのあたりはあまりつっこまないでください(笑)。

とにかく、この借りぐらしのアリエッティ。
非常にジブリらしく、とても奇麗な作品に出来上がっています。
奇麗な音楽を聴くと心がいやされますが、それにストーリーと美しい自然の画が組み合わされればもう言うまでもないでしょう。
個人的には小人たちの身の回りにある、人間世界の道具に是非とも注目して欲しいところです。
まだ公開も始まったばかりということで、今から観に行っても全然間に合いますので、興味のある方は是非とも音響の素晴らしい劇場で観ていただきたいです。

(以下ネタばれありの感想です。ご注意を)





以下の感想はネタばれありなので、注意してください。
























では、ネタばれありの感想。

とにかく世界観、音楽、キャラクター全部に癒されます。
特に、小人の世界を見事に表現したあの世界観は素晴らしいです。
この世界観については序盤のあたりのシーンでかなり映像で表現され、そこから一気に作品に引き込まれるので、最初の引きとしても見事でしたね。
小人の生活の中にちらほらと見られる、鉛筆のキャップによる花瓶や、豆電球のライト、それを動かすボタン電池や、エレベータ用のギア等など、見ると思わずニヤリとするような身近にある小さなものを組み合わせてよくもまぁ、ここまで作ったものだという感じでした。

ちなみに、個人的に素晴らしいと思ったシーンは、お父さんがはんだごてでスイッチを作ってるシーン。
もうあのシーンをみるだけで、工学部の学生はお金を払う価値があるのではないかと思います。

後、面白いと思ったのは、小人たちから見ると人間はゆっくり動いているように見えますが、視点が人間になると動きが普通に戻るところですね。
こういう表現で、人間の大きさを表現できるとともに、小人の生活している世界と、人間が生活している世界が違うんだなと感じ取ることが出来ました。
また、水の水滴の大きさによる粘性の表現も面白かったですね。
個人的には、あの大きさで水を飲むと表面張力とかで飲み込めるのかなと思ったりもしましたが、そこらへんは表面張力を抑える成分とかを分泌していると考えたりすれば補完出来ますし気にするところではないでしょう。
細かい小物や描写までしっかりと考えられているので、そこから色々と読み取っていくのは面白いですね。

後は、キャラクターとしてとにかくお父さんが良かったです。
両面テープで机を上るシーンとか、家族を思って的確に判断を下すところ等々、非常に頼りになるキャラでした。
それだけに後半ちょっと出番がなかったのが残念でした。
まぁ、前半はお父さんのかっこよさを、後半は翔の活躍を見ろというところなんでしょう。

また、この作品の面白いところとしては悪人がいなかったことでしょう。
無論、今回はハルさんが悪役として表現されていましたが、根っからの悪人というわけではないですからね。
ただ、他の人があまりに良い人間なので相対的に見て、すごく悪い人間に見えてしまうという。
とはいえ、自分だって小人を見つけたらハルさんみたいなことしそうですし、そういう意味ではごく普通の人としてハルさんを出したかなと思います。

ちなみに、個人的には翔が、自分の命に自暴自棄になっていることもあって、暴走して台所をプレゼントしたり、アリエッティに酷いことを言ってしまったシーンなどは結構好きです。
先ほど言ったとおり、今回はハルさん以外の人間が良い人……悪く言えば、出来すぎた人間だったところがありましたからね。
それこそ、こんな人間現実にいるわけないだろう、とつっこみたくなるほどに……
その中で、暴走した翔が見せた人間味のある姿は、観ている側に、こいつは完璧超人なんかではなく人間なんだな、と分からせることが出来、さらにそれと同時に環境問題や自然破壊というこの作品の一つのテーマを提示したわけで、上手いシーンだったかなと思います。

なお、作品のテーマの一つとして、自然破壊というのがパンフでもありましたが、これに関しては作品を「かり」を「借り」なのか「狩り」なのかはっきりとしないまま終わらせたことが一つの答えなのではないのかなと思います。
アリエッティ達がそうであるように、人間もまた地球という巨大な家に借りぐらしさせてもらっているようなものですからね。
その家にあるものを我々が借りているのか、それとも狩りにより奪っているのか、それは「返す」ことが出来るかどうかによって決まるため、我々人間次第という……
そういうことを伝えるために、この借りぐらしのアリエッティでも、「返す」ということをはっきりと表現せずメッセージ性を出しているのかなと考えます。
まぁ、物ではない思い出で返してもらったという見方も出来なくもないので、これはあくまで個人的な感想でしかないのですけど。

ただ、この作品のラストが人間との共存ではなく、別れだったというのは日本らしい終わり方だったと思います。
実は、トイ・ストーリー3を観てたこともあり、観ている途中に最後はアリエッティたち小人が今までの「借り」を返すためにその小さい体を活かして、翔の体に入り心臓を直すというちょっとジブリらしくない展開を考えていたのですけど、実際にはもちろんそういうことはなく、小人の生活を守るために昔の家を捨てて新天地に向かったわけですからね。
翔と出会ったことによる変化の結果を明示しないまま終わらせるのは海外……特にハリウッド等では出来ない終わらせ方かなと思います。
トイ・ストーリーではエピローグとかでやるところも、アリエッティではそれをせずに終わったわけですから。
だから、実を言うともう1回ぐらいハルさんがやってくるのではと思っていたりしてまして、最後に「終わり」と出たところでちょっと物足りなさを感じたりもしました。
ただ、その分考えられる余地が多くあるということで一概にそれが悪いとは思いません。
それに事前に行ったとおりストーリーで表現されていることを補えるほどしっかりと世界観が出来ていますし、作品の雰囲気からしてもこれが答えだと示さないほうがしっくりくる気がします。
こういう曖昧にするというのは日本人だから出来ることかなぁと感じますね。

音楽に関してはネタバレなしの方でも言いましたので、特にここでは言いません。
とにかく、作品にマッチした素晴らしい音楽だったと思います。
音楽が挿入されたシーンはいくつかありましたが、どのシーンも映像と音楽が見事な雰囲気を出し、非常に心癒されました。

まぁ、なんか全部良かったと言っているので、見所が分かりにくくなったかもしれませんが、とにかくアリエッティ小人達の生活の細かいところまで行き届いた小道具が良かったです。
このあたりは一回観に行っただけでは分からないところもありそうですし、機会があればまた観に行きたいですね。

では、相変わらず長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。

(追記)
お父さんと同じく、スピラーの出番が少なかったのは少々残念でした。
彼はどっちかというと少年漫画っぽく冒険あふれるストーリーが似合いそうだったので、その辺りの動きのある話もちょっと見たかったです。
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